文化や芸術に関するさまざまなプログラムが体験できるのも、上野の魅力。本格的なアートスクールや誰でも参加できるイベントなどなど。プロの手ほどきで“本物”を体験できる、よりすぐりのプログラムを紹介します!
社会包摂をテーマに、上野の魅力を世界に向けて発信する「UENOYES(ウエノイエス)」は、2018年から始まった文化芸術プロジェクト。このプロジェクトのスペシャルアートイベント「UENOYES 2019/FLOATING NOMAD」が、2019年11月9日〜10日の土日にわたって開催された。
会場の中央で終始にぎわいを集めていたのは、自由参加型のアートプログラム「段ボールオブジェ・サイト」だ。子どもから大人まで、参加者は実にさまざま。思い思いに創作が行われ、段ボールの集合体は時間ごとに形を変えながら、この場を象徴する存在となっていった。
芸術の数々に触れていると、自分も創作してみたい!という思いがむくむくと湧き上がってくる。そんな願いに応えてくれるのが、上野の森美術館が運営する絵画実技教室「上野の森アートスクール」だ。初心者から熟練者を対象に、油彩やアクリル、水彩、日本画など、曜日ごとに各講師が担当するクラスがある。筆を握るのは高校の授業以来のライターが水彩画のクラスを一日体験してみた。
上野には人気の市民参加型プロジェクトがある。東京都美術館と東京藝術大学が連携し、2012年度から始まった「とびらプロジェクト」だ。その活動の中心的な存在となるのが、一般から公募するアート・コミュニケータ、愛称「とびラー」。毎年多くの応募者が殺到し、なかには何度も挑戦してとびラーになった人もいるという。とびらプロジェクトはなぜ、それほどまでに注目されているのだろう? 同プロジェクトのコーディネータで、東京藝術大学美術学部特任助手の越川さくらさんに聞いた。